防災訓練や避難訓練は、なぜ必要なのでしょうか。
「訓練はしょせん訓練でしかない」
「いくら訓練をしてみても、実際に災害が起こったら役に立つかは分からない」
といった声もあると思います。
しかし、実際に災害に見舞われるまで何もしないというのでは、いざというときに困ります。
頭では分かっているつもりでも、実際に行動をしてみないと分からないことも色々あります。
災害が起こってから、消火器を探して使い方を調べるのと、
訓練をしておいて、消火器がすぐに使えるのとでは、
実際に消火活動を始めるまでの時間に大きな違いがでるのは、
想像しなくても分かると思います。
防災用品というのは、普段は使わないものです。
どこにあるのか、どうやって使うのかを確認しておかないと、
咄嗟のときに使うことができません。
また、防災用品が耐用年数を超えていないかの確認も必要です。
意識的にやらないと確認する機会がありませんから、
こういったことを確認する機会としては、防災訓練や避難訓練が一番なのです。
また、避難場所や、避難経路の確認も、
実際に訓練しておかないと、分からないことが沢山あります。
避難場所までの地図を見て分かったつもりになっていても、
実際に歩いてみると意外に遠かったりすることがありますし、
避難経路の途中に急な坂があったりすることもあります。
実際の災害の場面では、お年寄りや病人、ケガ人を連れて非難する可能性もあります。
避難場所まで自分の足で歩いてみる、実際に行ってみることが非常に重要なのです。
さらにいえば、お年寄りや病人に限らず、
実際の災害が起こったときに大切なのは、周辺の人との助け合いです。
特に都市部では、人間関係が希薄な地域が多くなっています。
防災訓練や避難訓練を通じて、周辺の人々との関係を少しでも強めておくことが、
災害が起こったときに、大きな助けになります。
防災訓練や避難訓練は、小学校や中学校のときには、
多くの人が参加した経験があると思います。
会社で訓練を行っているところもあるでしょう。
こういった機会には、是非、積極的に参加して、
防災に関する知識を深めてください。
最近では、少なくなりましたが、
地域での防災訓練、避難訓練を行っているところもあります。
こういった地域の訓練にもできるだけ参加しましょう。
学校の場合は先生が生徒を指導しますし、
会社でも普段から指揮命令関係があります。
これに対して、地域では、誰かが指揮をしてくれるとは限りません。
いざというときに、各自がバラバラに行動すると、
効率的な避難活動ができない危険もあります。
訓練によって、各自が何をすればいいかを把握していれば、
避難活動の効率が格段にアップします。
自分や家族の身を守るために、防災訓練、避難訓練には、
積極的に参加するようにしてください。
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