避難器具は、消防法第17条の規定にもとづき、
建築物への設置がもとめられている消防用設備のひとつとなります。
今回は、避難器具の種類についてご紹介します。
避難器具とは火災発生の際に使用されるもので、
火災や地震などで、階段や廊下[避難経路]に行けない[使用できない]場合に使用します。
ベランダや屋上などに設置されている『はしご』『ロープ』『救助袋』などの器具のことを指します。
通常の避難は避難階段や避難通路を使用しますが、
逃げ遅れてしまい、煙などで避難階段などが使えないなどの場合に使用するものとなります。
この器具で全ての在館者の避難に使うわけではなく、避難時の非常用となります。
避難器具は、大きく分けて8種類存在しています。
避難はしごは避難のためのはしごであり、避難器具として基本的なものです。
避難器具の設置対象ほとんどのものに使用することが可能となります。
金属製のものと金属製以外[樹脂等]があります。
固定はしご・立てかけはしご・吊り下げはしご・ハッチ格納式吊り下げはしごがあり、
4階以上に設置する場合はバルコニーに設置し、
金属製の固定または吊り下げはしごを使用する必要があります。
ロープの上端部を建物や固定具に掛けてロープを垂らし、
そのロープにつかまって降下する最も簡単な器具となります。
使用時の急激な降下を防止するため、ロープの一部に結び目などの滑り止めの加工が施されています。
2階からの避難にのみ使用可能です。
垂直に固定された棒につかまってすべりおりる器具のことです。
上部と下部を取り付け具で固定できるようにします。
降りるスピードが速いため、迅速に避難することができるが、危険をともなうため、
避難ロープと同じく、2階からの避難のみ使用可能となります。
階段状のタラップを常時格納しておき、使用時に展開して[下げる]使います。
階段状であるため、踏板があり、使用するときに手すりを使うところが、はしごとは違っています。
3階、2階、地階に限ってのみ設置が可能です。
垂直式と斜降式があり、学校などのベランダに設置されていることが多いです。
垂直式は垂直に展開した袋の中を降下し避難します。
袋内部がらせん状になっていたり、絞りがついているなど、降下速度が調整できる仕組みになっています。
斜降式は布で出来た滑降面を大きな滑り台のように展開して、その滑り台の上を滑って避難します。
設置スペースを確保する必要があり、また展張するための人員が必要となります。
次回も、避難器具の種類についてご紹介します。
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