商業施設やビル、マンションなどの建物で消防設備の近くに赤いランプが点灯しているのを見たことがあるかと思います。
これは表示灯と呼び、消防設備の場所を知らせる重要なものです。
表示灯はほかの消防設備と同様に設置基準が設けられており、定期的な点検も義務付けられています。
ここでは、表示灯の役割や設置基準について解説します。
自動火災報知器や消火栓、非常警報など消防設備の近くには表示灯という赤いランプの設置が義務付けられています。
表示灯は万が一火災が起こったときに赤い光を目印に消防設備の設置場所を特定できるという重要な役割があります。
そのため、10m離れたところからでも点灯していることが分かるように設置する必要があり、表示灯が消灯していないか、破損していないか定期的に点検する必要があります。
表示灯は消火栓箱等発信機の近くに設け、通行の支障にならずかつ見やすい位置に設置します。
取り付け面から15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置でも点灯が容易に識別できる位置に設置することが定められています。
表示灯は確実に取り付け、使用するランプの定格が規定されている場合は指定された定格以外のランプを使用できません。
配線は、確実に端子等に接続します。
雨がかかるおそれのある場所に設置する場合は配線ボックス内に雨水が浸入しないように対策をします。
表示灯は火災のときに消防設備の場所が分かるように設置する必要があります。
商業施設やオフィスなどでは棚や商品、観葉植物などで表示灯が隠れないように注意が必要です。
消防設備の前に物を置くと万が一のときに操作できない可能性があるため、物を置いてはならないことになっています。
屋内消火栓の設置基準を例に例えると、消防法施行規則の「一人で操作することが出来る屋内消火栓設備の基準」では以下のように定められています。
「延長及び格納の操作が容易にできるものとして消防庁長官が定める基準に適合するように格納されていること」
つまり、延長及び格納の操作が容易にできるよう、消火栓の前には物を置いてはいけないということになります。
表示灯は消防設備の場所を知らせる重要なものです。
いつでもすぐに確認できるよう、前に障害物を置かないこと、定期的に点検を行い常に点灯している状態を維持することが大切です。
また、表示灯の消灯に気づいたらすぐにメンテナンスをするようにしましょう。
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