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ー煙感知器の「光電式スポット型感知器」の仕組みと感度の違いー

煙感知器は火災で生じる煙により火災の発生を感知し、火災信号を発信する消防設備です。

ここでは、消防設備の煙感知器のなかでも「光電式スポット型感知器」の仕組みや、感度による種類の違いについて解説します。

 

煙感知器の種類

煙感知器には次の5種類があり、それぞれ煙を感知する仕組みが異なります。

1.光電式スポット型感知器
2.光電式分離型感知器
3.光電アナログ式スポット型感知器
4.光電アナログ式分離型感知器
5.イオン化スポット型感知器

 

光電式スポット型感知器の仕組み

光電式スポット型感知器の内部には、光が入ることはできません。一方で、煙が入れる暗箱があります。

中に発光ダイオードなどの発光素子と受光素子があり、正常時は遮光板により受光素子は動きません。

しかし火災によって暗箱内に煙が入り込むと、煙に含まれる粒子によって光束が散乱反射を起こし、受光素子はその散乱光の一部を受けて受光量の変化を検出し、受信機に火災信号を送る仕組みです。

 

光電式スポット感知器の感度の違い

光電式スポット感知器には1種、2種、3種と、感度の違いにより種類が分かれています。
1種が最も感度が高く、3種は感度が低くなっています。

感度の目安は次のとおりです。

・1種…減光率5%の煙の中で30秒以内に作動する感度
・2種…減光率10%の煙の中で30秒以内に作動する感度
・3種…減光率15%の煙の中で30秒以内に作動する感度

減光率とは、煙の中で1m離れた場所にある光がどの程度減るかを表す比率です。

通常、建物には2種の光電式スポット感知器を使用します。

防火シャッターや防火扉付近では3種を使用するのが一般的です。
防火シャッターや防火扉で3種を使う理由は、避難が終わってから防火シャッターが閉まるようにするためです。

1種は主に天井が高い場所などに使用されます。

 

煙感知器の設置基準

消防設備は、法律で設置基準が定められています。
煙感知器の設置基準は、光電式分離感知器を除き、取付位置について次のように規定されています。

・感知器は、取付面の下方0.6m以内に設置する。
・壁または梁から0.6m以上離れた位置に設置する。
・天井が低い(2.3m未満)、部屋が狭い(40㎡未満)等の場合は、入口付近に設置する。
・天井付近に吸気口がある場合は、吸気口付近に設置する。

 

煙感知器は適切な場所に適切なものを設置する

消防設備の煙感知器について解説しました。

煙感知器は正しく作動させるため、適切な場所に適切なものを設置する必要があります。
また、ほかの消防設備と組み合わせて使用することも重要です。

そのため、設置の際には消防設備の専門業者に依頼すると、消防設備の工事から保守・点検まで任せられるため安心です。

 

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